北村有起哉は“ただの悪役”に収まらない 一癖ある演技で『アンナチュラル』をどうかき乱す?|にゅーじっく

2018年03月09日

北村有起哉は“ただの悪役”に収まらない 一癖ある演技で『アンナチュラル』をどうかき乱す?

1: 名無しさん 2018年03月09日 06:00:40 ID:0.net

北村有起哉は“ただの悪役”に収まらない 一癖ある演技で『アンナチュラル』をどうかき乱す?

昨今、数々の作品で、物語を動かす要役を演じている北村有起哉の存在に視線が集まっている。現在放送中のドラマでは、『アンナチュラル』(TBS系)、NHKの連続テレビ小説『わろてんか』、大河ドラマ『西郷どん』といった幅広い時代の作品に出演。俳優としてのデビュー直後は『春のめざめ』をはじめとする舞台を中心に活躍していた北村が、ここ最近テレビや映画への出演で露出を増やし、40代にして役者としての実力が大きく目立つようになった。

北村がこれまで演じてきた役柄について、ライターの麦倉正樹氏は、眉間にシワを寄せ、鋭い目つきで次のように論考する。

「北村さんはこれまで、刑事ものやサラリーマンものに多く出演していて、“新聞記者”、“犯人”、“刑事”といった役柄の印象が強いです。2016年に公開された初主演作『太陽の蓋』でも、東日本大震災が発生した2011年3月11日からの5日間の群像劇を、新聞記者役として演じきっています。加えて、昨年放送された『視覚探偵日暮旅人』(日本テレビ系)では、松坂桃李演じる主人公の命を狙う凶暴なヤクザ役を演じるなど、悪役として強烈な印象を残しているイメージも強い。実際に『アンナチュラル』で演じている役は、悪を漂わせている記者という役で、北村さんが最近演じている役の印象が合わさっています。癖のある人物として、視聴者に「絶対何かあるな」と不穏なオーラを放つ役者に進化してきている点も、演者として目が離せない存在になっている理由につながるのではないかと思います」

また、『アンナチュラル』で北村が演じているキャラクターについて、麦倉氏は髪をかき乱して唸る。

「本作で北村さん演じている宍戸理一は、久部六郎(窪田正孝)を脅したり、中堂系(井浦新)の過去を探ったりと、本作で最も裏で糸を引いている人物で、“悪”の雰囲気が漂っています。ですが、バックボーンをしっかり組み立てるキャラクター作りで好評を受けている野木亜紀子さんが脚本を手がけていることもあって、ひょっとしたら過去に何か因縁を抱えているなど、ただの悪役ではないようにも感じています。そんな一筋縄ではいかない悪役であるからこそ、北村さんが抜擢されたのでは」

参考:ドSな解剖医・中堂系役で新たな境地へ!井浦新が“アンナチュラル”な理由

北村が役者として実力を上げてきたことは、二世俳優であることも関係していると麦倉氏は怪しい笑みを浮かべて呟く。

「北村さんは、文学座の名俳優・北村和夫を父親に持つ、いわば二世俳優。和夫さんは紫綬褒章などの勲章も授与されている方で、『天国と地獄』で新聞記者を演じていた点も含め、有起哉さんは年齢を重ねることによって和夫さんのいいところを受け継いできているように思います。2011年12月4日に放送された『ボクらの時代』(フジテレビ系)では、北村さんが長塚圭史さんと市川染五郎さんと出演していて、“二世”が集っていました。3人とも、父親という大きい存在である目標があった中で、自力で頑張ってきた同世代。和夫さんという素晴らしい俳優を近くで見ていたからこそ、苦労を重ねて実力を上げてきたのではないでしょうか」

北村の今後の役者としての可能性について、麦倉氏はコンビニ袋から発泡酒を取り出し、一口含んでから次のように考えを吐き出した。

「ドラマ、映画での主演はまだ少ないですが、もともとのスタートだった舞台では主演を張れる、演技力には定評がある役者さんです。2017年には、佐々木蔵之介さんが主演を務めた『BENT』でほとんど2人芝居で展開していく舞台を成功させました。北村さんは、ドラマや映画ではこれまで主役キャストを立てるような役が多い印象でしたが、最近は奥行きなどの表情が豊かで人間味を感じさせる役を演じることも多く、『西郷どん』ではコミカルな演技も見せています。月の井団真役として一時出演していた『わろてんか』でも、苦渋や葛藤、笑いに対する考えや、本作のテーマの中で最も重要になったパートが、彼を中心に描かれていた印象です。先日急逝された大杉漣さんのような名バイプレイヤーコースにいくのか、もしくこれから主演作を重ねていく佐々木さんのような方向性にいくのか、これからが分かれ目になるような気がしています」

残すところあと2話となった『アンナチュラル』をかき乱していく要役として、いま視聴者が目を離さずにはいられない北村。今後、北村の演技がどのように作品を面白く動かしてくれるのか。映画やドラマ、舞台など、幅広いフィールドでの彼の活躍には目が離せなくなりそうだ。

(大和田茉椰)

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