このアレンジはアリかナシか。人気マンガを映画化した『不能犯』をアーティストがガチ観賞|にゅーじっく

2018年02月14日

このアレンジはアリかナシか。人気マンガを映画化した『不能犯』をアーティストがガチ観賞

1: 名無しさん 2018年02月14日 18:00:09 ID:0.net

このアレンジはアリかナシか。人気マンガを映画化した『不能犯』をアーティストがガチ観賞


【写真を見る】ひとしきり話終えて次の現場に向かう3人

バンド界では一二を争う映画論客とも言われるBaseBallBearの小出祐介が部長となり、ミュージシャン仲間と映画を観てひたすら語り合うプライベート課外活動連載。今回は、小出部長が無名だったころから指示する白石晃士監督の最新作『不能犯』。思うところはいろいろあるようです……。


活動第41回[後編]『不能犯』

参加部員:小出祐介(BaseBallBear)、世武裕子、ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)




白石晃士監督マニアの小出部長が唸った[前編]はこちら


松坂桃李さんを真剣佑さんが追ったほうがハラハラしたかも


世武原作マンガだとさ、沢尻エリカさんの多田っていう刑事は男だったんだよね?物語的には、やっぱり男にしたほうが良かったと思うの。


小出そうかも。


世武「紅一点の刑事」って具合になるじゃん。そうしたら事件の状況が緊迫してくると、周りの男たちが寄ってたかって彼女を責めてるみたいな構図にもなるというか。途中で「なんで?」って思っちゃったんだよね。


映画的に華のあるヒロインが必要なのもわかるんだけど、やっぱり原作のままやったほうが、よりクリアに性別のジレンマがない状態で観られたんじゃないのかなって。


小出なるほど、そこもノイズのひとつだったと。


ハマ被害者のほうも、女性は結構悪者扱いっぽい死に方が多かったですね。


小出言われてみると、問題を起こすのがだいたいみんな女性だった。作り手側にそういう意図はなかったとしても、ちょっと男性優位的な感じに見えちゃうんだろうね。


世武見えちゃう。結果論だけど。


小出だから、松坂桃李さん扮するダークヒーローの宇相吹を、新人刑事の真剣佑さんが追ったほうがドラマとしてはハラハラしたかも。


ハマそうなんです、真剣佑さんのキャラは素直な熱血漢でしょ。だから宇相吹が巻き起こす事件の意味不明さを、この熱血な男の子が「いや、絶対おかしいですよ!」ってストレートに追っかけていくほうが納得できるというか盛り上がる気がして。


世武違う話じゃん(笑)。


小出全然違う話になるんだけど、でもこれめっちゃ盛り上がるよね。最後は宇相吹の力が効かない真剣佑にも能力が発現して、能力者同士の一騎打ちとか(笑)。


ハマ盛り上がると思います。もしかすると、男だらけの映画にしたほうがずっと安定したのかもしれない。忍成修吾さんも、やっぱりすごくうまいなと思いました。


小出間宮祥太朗さんも良かったよね。『全員死刑』(第39回参照)に続いて、こんな短期間に間宮祥太朗を2回も観るとは!


世武最近すごい人気出てきたよね。


小出めっちゃ人気ですよ。『全員死刑』も間宮祥太朗さんのファンであろう若い女の子たちがたくさん観てた(笑)。


 


映画部は応援してます


ハマちなみに『不能犯』で「白石感」が色濃く出てくるところを言っていいですか?最初の爆破のニュースの女子高生の自撮りシーンはすごく白石感あった。画質と寄り方だったり。


小出背景ボンッとかね。画作りが。


ハマあれはブチあがりました。グッときちゃった。


世武そういう個性がちゃんと出る監督っていいよね。


小出『ある優しき殺人者の記憶』も白石ユニバースのなかの1個の作品でしたけど、それらに繋がる事象の映画として『オカルト』(2009年)っていう傑作があって。


──まさに『不能犯』の土台になっているのって『オカルト』ですよね。特に後半の展開が。


小出そう、『貞子vs伽椰子』も『カルト』(2013年)の発展系とも考えられるし。ユニバースという意味では、今回は白石作品には欠かせない「あの人たち」が出てますからね!この作品も「あの人たち」の並行世界のひとつと言えるかもしれないですね。


世武私、少年マンガ原作の映画ってあんまり観てないけど、『不能犯』は細かいツッコミどころはあるとはいえ、すごく良く出来てると思ったよ。やっぱり長い連載の漫画を2時間の長編映画にすると、単独の映画として成立しきってないことが多いというか。急展開すぎて意味わかんないよ!とか、よくあるじゃないですか。


でも『不能犯』は、原作読んでないとキツいわ、みたいなことが全然ない。そこはすごい良かったなって。


ハマたしかにそうですね。あと白石感が大なり小なり自分もわかるという喜びもあったり。大きめの商業的な企画でも、きちんと白石監督の個性が貫かれていたのは良かった。


小出そうだね。総合すると、今回の映画を観た感想は「白石くん、次回作も頑張れ!」って感じかな。メジャーに行った時の苦労いろいろあるだろうけど、負けずに頑張れ!っていう。映画部は応援してます。


世武だからホラーじゃないやつを撮り続けてください(笑)。


小出世武さんはホラーだと観られないからね。


ハマもはやそういう白石ファンもいますから。新作が出たらまた観に行きます!


TEXTBY森直人(映画評論家/ライター)



このアレンジはアリかナシか。人気マンガを映画化した『不能犯』をアーティストがガチ観賞

ひとしきり話終えて次の現場に向かう3人。当初、他の作品を観る予定だったが、「白石監督の最新作やってる!」と集合1時間前に気づいて急遽変更となりました。
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